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「ホワイトイルミネーション」

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犬を飼うことにしました

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激動の年の幕開けにあたり

2011年12月26日

2011年末、アメリカがイラク戦争終結を宣言しました。
サダム・フセインもビン・ラディンももうこの世にいません。
2011年はカダフィもそして金正日もいなくなった年、と歴史には記憶されるでしょう。
かつて悪の枢軸とアメリカが呼んだ悪役スターが一掃され、地球に平和がもたらされ、人々は明るくクリスマス、新年を迎えられたかといえば、けっしてそうではありませんでした。
ギリシャやポルトガルから始まるユーロ危機、盟主のはずのアメリカの凋落。
そして戦後経済をアメリカの側面で支えてきた日本は、経済停滞と震災や原発事故で輝くどころではなく、ドイツもユーロ経済混乱の前に立ち往生しています。
発展途上国の経済は、まだまだ「のびしろ」はあるように見えますが、百花繚乱と言うよりは群雄割拠でまとまりがない、と言ったほうが実態に近いでしょう。環境保護や貿易の枠組みを話し合っても、まとめあげるのは至難の技です。
ただ、いまが最悪の時かといえば私はそうは思いません。
まず、いま世界で戦争は小さな地域紛争を除けば起きていません。
これは世界の歴史でかなり珍しいことなのです。
かつて帝国主義列強が植民地を求めて戦争を仕掛け合いました。その目的は「安い労働力」と「豊かな市場」でした。
しかしいま私たちの国は、豊かな市場と安い労働力を求めてアジアを中心に一発の弾丸も撃たずに進出しています。
しかも地元の国々は反発するどころか歓迎さえしているのです。反日運動と言ってもそれは限定的で、いまほど日系企業が海外で展開しているときはないのに企業排斥運動は起きていません。
例えば日本国内の市場は閉塞状況で、小売り業の海外進出が加速しています。アジアで地元の人たちを雇用する。建設費用などをドルなどで払えば円高は有利、地元の商品もあるけれどかなりは日本の商品です。その結果日本にある本社が日本国に税金を払うならば、それは国土が広がったのと同じと言っても過言ではないはずです。
円高は日本拡大のラストチャンス、と私が見る理由もここにあります。
日本国内から工場が海外に移転して困ったといいますが、かつて北海道や九州に仕事がなく大都市に集団就職などで職を求めた人たちは、夜汽車で10数時間もかけて移動することがざらにありました。いま国内に夜汽車はほとんどなく、同じ時間飛行機に乗れば世界のほとんどの国に行くことができます。
時間距離は大幅に縮まったわけです。
本当に自動車会社で働きたいと思えば、国境を越えて海外の日系自動車企業や外資系企業で働けばいいのです。そして空洞化とは言いますが、国内にはそれに変わる新しい産業も生まれています。
いまや世界的に知名度を上げている「ユニクロ」は中国で生産し、ニューヨーク、パリ、ロンドン、ソウルをはじめ世界の大都市で売られています。
中国の工場で雇用を生み、世界各国で日本的なサービスをする販売員が接客にあたっています。日本で廃れたはずの繊維産業でこんなに世界的な雇用を生んでいるわけです。東レとの共同開発で知られるヒートテックのような最先端技術も世界で評価されています。
その東レは、また炭素繊維でアメリカのボーイング787型機の胴体を作りました。繊維産業がまさか航空機の重要部品を担うようなことになるとは、夢にも思わなかったことではないでしょうか。
ボーイング787型機はメードインジャパンではありませんが、その部品の過半数は東レをはじめとする日本メーカーが生産しています。
アップルの「iPad」にしても、サムソンの「スマートフォン」にしても同じような状況です。メードインジャパンとは言われないものでも、日本のメーカーの技術が必要とされている、世界に日本の技術が広がっていることが「円高」の最大の要因だと私は分析しています。
「投機筋が不当に円の価値を釣りあげている」と新聞は書きますが、投機筋だって馬鹿ではありませんから、価値のない通貨をわざわざ釣り上げるわけがありません。
ギリシャやポーランドの通貨をわざわざ釣りあげる投機筋はいないでしょう。
ユーロやアメリカ経済と比べて、日本企業の技術力や商品力を背景にした経済力を買う「日本買い」が進んでいると考えるべきです。
しかし、楽観はできません。
私は日本の本当の危機は円安になったときに来るとみます。
日本の人口は減少し国内需要は減る一方。たとえば、中国の日本メーカーの工場でつくられた自動車を中国人が「元」で買うことが当然になれば、もはや「円」という通貨の需要はなくなります。
円の価値が減れば、円安が本格化します。
その時、この資源も食糧もない国がどうやって生きてゆくのか。
残された時間は少ないと言わざるをえません。
強い日本経済をいまのうちにどう作るか、まさに大切な時なのです。
2011年、電力不足を火力発電で補った日本は円高で救われました。
そのことをなぜか日本のマスコミは強調しません。
もし円安だったら、燃料の高騰で日本経済はもっと危機的状況になっていたはずです。
円高の今はまさに日本の仕組みを変える最後のチャンスです。
私は日本の最大の強みは「世界一口のうるさい消費者」がいることだと思っています。この消費者が企業を鍛え、また農業でもブランド米や高級果物などを開発してきたと思います。
そしてこれこそ世界で最も売れる商品です。
発展途上国でも富裕層が増えて、高級な野菜や果物、ブランド米を求める人が多くなります。
また自動車や家電製品も付加価値商品の方が人気が出てきます。
大量生産・大量廉売ではない高度付加価値商品を世界で売る日本でなければなりません。
また日本で開発したコンビニや宅配便などのサービスも、いまや世界が認めるものです。どちらもアメリカ発のビジネスですが、アジアをはじめ世界で人気があるのは「日本版コンビニ」や「日本版宅配便」です。
コンビニのふるさとアメリカで8万店あるコンビニは、国土がはるかに狭い日本で5万店を数えます。また新日鉄の従業員が12000人に対して、ヤマト運輸の国内雇用者は14万人です。
新日鉄のような高炉周辺に企業城下町があるのと違い、ヤマト運輸は礼文・利尻から石垣島まで従業員が散らばっています。いったいどちらが日本の基幹産業か考えてみてください。
日本食を世界で売るということもこの延長上にあります。
日本人の板前や寿司職人は世界で引っ張りだこです。
決して安直ではありませんが、日本の進むべきヒントはここにあると思います。
すなわち、新しい日本的産業で雇用と市場を確保するということです。

新しい日本的価値観で前進をはじめるときが来たと考えます。

 

 

 

「ホワイトイルミネーション」

2011年12月21日

札幌大通り公園の冬の風物詩「ホワイトイルミネーション」である。
夕方の気温は氷点下7度だがあまり寒さは感じない。風がないからだろうか。
勤め帰りの人たちと観光客が写真を撮っていたが、観光客の中心はやはりアジアの人であり日本人観光客のほうが少ないという印象だ。
地元の人たちに聞くとその外国人観光客も原発事故の影響か今年は少なめで、冬の北海道観光はいま一つ盛り上がりに欠けるようだ。

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犬を飼うことにしました

2011年12月20日

これまでペットを持つことが嫌でした。これは私の幼児体験に起因します。
しかし思うところあって、ペットショップにでかけました。
まず驚いたのが人の多さ。休日ペットを連れてショップを訪れる人の多いこと、かなり広い駐車場もクルマでいっぱいでした。
ペットの暖房用品、防寒具、クリスマスプレゼントにおせち料理とこの時期買うべきものがたくさんあることも初めて知りました。
しばらくゲージの前で悩み、結局もっとも元気よく跳び跳ねていた2ヶ月のヨークシャテリアに決めました。
私の場合、いまは犬が欲しかったというよりは、ペットとの暮らしを大切にする「GS世代」のマーケティングのためというのが本当の目的なのですが、さていつまでそんな建前を言い続けてられるか。意外にこんなオジンほどハマるのかもしれません。

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「倉敷大変貌」

2011年12月20日

デンマークにある世界最古のテーマパークを模して作り、たとえ地方の人口が少ない地域でも成り立つ画期的なテーマパークを作ります、と鳴り物入りで登場したチボリ公園。クリスマスイルミネーションの夜に行ったことがあったが入場者は私含めて三人だった。
年間入場者数は相当水増しして発表してますと当時の倉敷市役所関係者がささやいてくれた。
そのチボリ公園跡地にできたアリオ倉敷と三井アウトレットパークがブレイクしている。とにかくJR倉敷駅からデッキ直結というロケーションが十分に活かされている。改札口から大混雑なのだ。
長らく買い物客は隣接する岡山市に奪われていたが、休日の人の流れは逆転した。それだけにとどまらない中国四国地方最大のアウトレットを目指して相当広域から集客できる地の利も見逃せない。
スーパーイトーヨーカ堂を核とするアリオとブランド品を中心とする三井アウトレットとの組み合わせも集客には効果的だ。
広い園内に三人だったお化け屋敷のようなクリスマスのテーマパークとは一転、満員電車のようなクリスマス商戦のショッピングセンターを見て感慨ひとしおだった。

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「老後の過ごし方」

2011年12月14日

三浦友和主演の映画「RAILWAYS~愛を伝えられない大人たちへ~」を見た。
定年間近の地方鉄道の運転手の家の熟年離婚がテーマだ。
「GS世代」の研究者としては見ておかなければ思った。

富山の風景と、それに地元の鉄道は私もよく乗っているから、美しい風景を楽しむことができたし、百恵ちゃんの旦那も定年がテーマの映画に出る年齢になったなあ、というのがまず最初の感想だ。 サラリーマンが会社という砦を失うことへの不安、逆に妻にしてみれば夫の定年は、はばたくラストチャンスというテーマ設定自体はいまさら目新しいものではない。 しかしそれはそれとして、 観賞する当事者が我が身の問題としてとらえると、やはり心にズシリと響くものはある。 三浦友和は彼が若い時から持っていた不器用さがかえって今回の役柄でははまっていた。売れっ子歌手の女房のそばに、はにかみながら佇んでいたあの若いイメージが残像として引きずり、不器用な中年親父がはまっている。 妻と会話ができず、理解できず、うまい言葉もかけられない不器用さは、レールを離れたら生き甲斐を失う不安感にもつながる。ラストシーンの定年最後の乗車のあと、気がついたら嘱託でまだ各駅停車の運転にしがみついている姿は、哀しいサラリーマンの生きざまを無言のうちに語っていた。

来年の話題、半蔵門ライン

2011年12月12日

渋谷を歩くと風景が変わったと感じます。
ヒカリエという巨大なビルが全容を見せるようになりました。
来年オープンする渋谷のこの再開発ビルは、オフィスだけでなく商業施設や劇場も内包し、これまでの「シブガキ隊」の街を一新させるインパクトがあると思います。
従来のハチ公口が渋谷の表玄関というイメージを変え、これまで比較的地味だった東口側が新しい「オトナの街渋谷」の表玄関に変わると予感します。

これまで東急東横店に入っていた東横線が地下ホームに入り、そこから東京メトロ副都心線とつながります。さらに東京メトロ銀座線の駅も変更されることになり、老朽化した東横店の建て替え、さらにはJR系商業施設の建設と、「渋谷改造計画」はこれからますます急ピッチで進みます。
この来年話題になる街、渋谷は、東京メトロ半蔵門線で押上とつながっています。
この押上がもう一方の来年の注目スポットであることは言うまでもありません。
東京スカイツリーです。
これまで地元の人以外はあまり目的をもって行くことがなかった押上ですが、実は東武、京成、都営地下鉄に東京メトロ半蔵門線と4線が結節する都内有数の交通至便なところであることもあらためて見直されるでしょう。
東京の西の渋谷と東の押上。
この集客競争が来年の大きな注目点。
半蔵門ラインから目が離せません。

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歳末商戦で考える

2011年12月 5日

師走に入りお歳暮も届きはじめました。
我が家でも空いていそうな日を狙って「コストコ」に行く計画を立てています。
クリスマスと正月を控え「IKEA」と「コストコ」に買い出しに行くのは我が家の定番になってきました。
両社は最初から日本に定着したわけではありません。
「コストコ」を初めてアメリカで見たとき、「こんなに山ほど日本人は買い物しないし、アメリカ製品を好むとも思えない。だいたい日本の冷蔵庫のサイズにあった売り方をしていない」
私の当時のメモにはそう書いてあります。

たしかに日本に来た当初の「コストコ」は私の予想通りでした。外資系の小売りが日本に来ても必ずしも成功するわけではないことは「カルフール」や「セフォラ」に「ブーツ」、「テスコ」を見ても分かりますし、世界一の小売り業「ウォルマート」と言えどもとても成功とは言い難いと思います。「コストコ」は日本に来て、アメリカの商品以上に日本のNBメーカーの商品を安く売ることに努力しましたし、またアメリカではほとんどやっていなかった店頭での試食販売にも力を入れました。日本人は本国アメリカで人気のコストコPB「カークランド」の安っぽい靴下やシャツに群がっているわけではないのです。そしてなにより、仲のよい主婦が一緒に買い物に行き駐車場でシェアするという光景はびっくりしました。生協の共同購入を想起させます。
「イケア」にしても一度日本から撤退した苦い経験をいまは活かしています。最初日本に来た時は日本人の身長や部屋のサイズを考えず欧米の家具を持ち込んで売れなかった、とCEOが語っています。私に言わせればそんな基本的なことさえ考えてこなかったのか、馬鹿にするなと言いたいところです。今回は研究してきたそうです。そしてなによりデリバリーや、家庭内での家具組み立てをヤマト運輸の子会社が有料サービスでやってくれるところが便利という点も見逃せません。マンションなどへの家具搬入や電動ドライバーもあまり普及していない日本で、いくら安く家具が買えても組み立てを簡単にできる家庭環境があるかは疑問です。外資系であっても、日本人にあったカイゼンがあって初めて成功する。自国のビジネスを持ち込んでも勝てるわけではないということです。
マクドナルドの成功は「日本マクドナルド」の成功であり、セブンイレブンの成功は「セブン-イレブン・ジャパン」の成功であるということです。
TPP以降の日本の生き方のヒントがここにありそうです。

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