「西村晃のマーケティングの達人 大繁盛の法則」企業経営・売上アップのヒントを提供

西村晃の路地を曲がれば、もう旅人

第19回 10月 「谷中、日暮里と舎人ライナー」

江戸時代、上野の寛永寺は上野の山全体を占めるほど大きかった。
戊辰戦争以後、寛永寺は隅に追いやられた感じだ、その寛永寺の裏に拡がるのが谷中霊園である。
ここに最後の将軍徳川慶喜が眠る。

近年墓マイラーの訪問が増え、霊園事務所では親切にも著名人の墓の地図をくれるから立ち寄るといい。
渋沢栄一、長谷川一夫など実に多くの著名人の墓がある。
また中央には幸田露伴の小説知られる五重塔跡もある。
昭和32年放火で焼失するまで関東一の高さを誇った。

この霊園は春の桜の時期には都内有数の花見の名所として知られる。
JRの線路を見下ろす高台からの眺めはよく「東京スカイツリー」もよく見える。


谷中霊園にある五重塔の碑

墓地を抜けると日暮里駅はちかい。
駅の西口の道を歩き、「夕やけだんだん」で知られ、階段を下ると谷中銀座商店街。
台東区と荒川区にまたがる170メートルほどの道幅の狭い商店街に60軒ほどの店が並ぶ。
テレビでたびたび取り上げられ、休日にはカップルが遠くからもやってくるようになった。
コロッケや大学いもなどを買い食いする気取りのなさが人気だ。
日暮里駅に引きかえし東口側に回ると、再開発で高層ビルが立ち並んでいる姿に驚く。


谷中商店街

駅の3階から出発するのが日暮里舎人ライナーである。
埼玉県境の「見沼代親水公園」までの9.7キロを20分で結ぶ。
高架を走る無人電車は先頭席が見晴らしもよく人気だ。
音もなく滑るように走る。
東京の東北部にあたるこの地域は舎人ライナー開業まで交通の便が悪く、高架下の尾久橋通りは渋滞でバスもあてにならなかった。
隅田川や荒川を渡るこの電車からの眺めはすばらしく、「東京スカイツリー」はもちろん、晴れた日には筑波山なども見られる。
沿線一番のお薦めは「舎人公園」である。


日暮里舎人ライナー 2008年開業

こんな広大な緑地公園が都内にあることを、地元はともかく舎人ライナーができるまでは知らなかった人が多かったのではないだろうか。
もともと戦争当時に防災緑地として開発が始まったこの公園は、様々なスポーツ施設もあるが、何といっても大きな池の周りでバードウォッチングが楽しめるなど豊かな自然が魅力だ。
ここが東京かと、びっくりする環境だ。


水辺の鳥の観察が楽しめる 舎人公園

日暮里舎人ライナーは、「熊野前」で都電荒川線に乗り換えて、王子の飛鳥山や雑司ヶ谷などにも散歩ルートを伸ばせる。
また「西新井大師西」で降りて少し歩くと、西新井大師の参拝もできる。
日頃滅多に乗る機会がないかもしれないが、休日の東京再発見の旅には穴場のエリアである。