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西村晃の路地を曲がれば、もう旅人

第26回 7月 「ようこそ海の京都へ
          日本海の荒波が育むもうひとつの京都の楽しみ方」

夏は海水浴、冬はカニ。
これが日本海側丹後半島の楽しみ方だ。
京都府京丹後市。

「京都府」と言ったが、古都、京都のイメージとはだいぶ雰囲気が異なる。
山に囲まれる京都ではなく、海に面した京都だ。
冬は雪も降るし荒れ狂う日本海と対峙する。
しかしだからこそ海の幸と自然を愛でる豪快な旅が目と舌を喜ばせる。

京丹後市は2004年に峰山町や網野町など6町が合併して誕生した。
電車よりも京阪神からのアクセスは車のほうが楽で2時間余りのドライブ、現地を巡るのもマイカーが便利だ。
2年後北陸道、4年後京都縦貫道の延伸が実現すると、一層の観光ブームが期待される。
マイカーでも地元に詳しいガイドの解説がつくとさらに楽しめる旅になる。

道の駅「てんきてんき丹後」にはベテランガイドが常駐、予約するとマイカーに同乗して名調子で解説してくれる。
(2時間2500円から、申し込みは0772752525)。


観光ガイドの中江忠宏さん

その一人中江忠宏さんは
「『てんきてんき』という変わったネーミングは地元の祭に由来します、この地にまつわる七人の美女のお話や浦島伝説など、景色を見るだけではわからない丹後路の魅力を是非お聞きください」と語る。

その中江さんに案内され、ガイドしか知らないというスポットから海岸を睥睨する。
京丹後から鳥取にかけての海岸線は近年美しい地質遺産「ジオパーク」として認定を受けた。
立岩や屏風岩といった奇岩に息をのむ。


奇岩「立岩」はジオパークの代表的スポット

「これから冬場は大波が立岩などを飲み込む瞬間がベストショットです」と中江さん。
車中、中江さんからこの地に伝わる浦島伝説を聞く。

「当地には浦島太郎と乙姫が知り合った福島という島があります。
また竜宮城から帰ってきた万畳浜もあり、縁城寺の記録には『825年浦島太郎、蓬莱より戻る』という記録もあります」
「?」、どこまでがフィクションかわからなくなったところで、その福島を部屋から臨める浅茂川温泉「万助楼」に着いた。
ここはいわば「浦島伝説のテーマパーク旅館」だ。


部屋からは乙姫伝説の福島が臨める

「ロビーは竜宮城のイメージ、客室の天井は亀の甲羅のデザイン、そしてお部屋には玉手箱がおいてあります」
と女将の大町益美さん。
「お客様に、夢もご提供します。
またこの辺りの町並みはちりめん生産で栄えた往時をしのぶことができます」
と、乙姫もさぞやという笑顔で話してくれた。

目に奇岩、舌でカニを愛で、現代の竜宮城で夜は更ける。


竜宮城をイメージした「万助楼」のロビー