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西村晃の路地を曲がれば、もう旅人

第27回 9月 「東京の路面電車 世田谷線の旅」

本日は「世田谷線」沿線の旅。
日常の忙しさを忘れるには、のんびり走るこの路面電車は恰好だ。
世田谷線は三軒茶屋と下高井戸5キロを17分で結ぶ。
途中交通量の多い環七通りでは信号で電車も停車することでも知られる。


三軒茶屋駅で出発をまつ世田谷線

もともと渋谷・二子玉川間を走っていた玉川電車(玉電)が三軒茶屋で分岐していたが、玉電はクルマの交通量増加に押されて地下鉄田園都市線となり、路面電車とはいえ専用軌道を走る三軒茶屋・下高井戸間のみが生き残った。

江戸時代に参詣ブームで賑わった大山道と登戸道の分岐付近に三軒の茶屋が並んでいたことが「三軒茶屋」の地名の由来、大山道は現在のほぼ国道246号にあたり、大山へつづく。

登戸道に並行するのが世田谷線で、冬の風物詩「ボロ市」もこの沿道だ。
「三軒茶屋」から三つ目「松陰神社前」で降り、商店街を歩くと安政の大獄で刑死した吉田松陰の墓がある松陰神社。


松陰の墓

罪人として小塚原に埋葬後、高杉晋作など門下生たちが長州藩別邸があったこの地に改葬した。
境内には松下村塾を模した建物もある。


松陰神社

国士舘大学、世田谷区役所、さらに中世に吉良氏が治め小田原征伐で廃城となった世田谷城址を過ぎると豪徳寺は近い。
松陰を刑死させた井伊直弼の墓がある菩提寺だ。
直弼、松陰の墓がこんなに近くにあるのも歴史の皮肉だ。


豪徳寺に眠る井伊直弼の墓

彦根藩の井伊家はこの辺りも治めており歴代藩主の墓がある。
大きな寺だが、実はもう一つの顔がある。
それは招き猫の発祥地と言われていることだ。
井伊直孝が猫により門内に招き入れられ、雷雨を避けて和尚の法談を聞くことができたことを大いに喜び、後に井伊家御菩提所としたという。
豪徳寺には招き猫観音を祀る「招猫殿」があり、その横には大願成就御礼の招き猫が多く奉納されている。


奉納された招き猫

寺を出て、世田谷線の踏切を渡ると「世田谷八幡宮」。
後三年の役の帰途、源義家がこの地に滞在、この度の戦勝は日頃氏神としている八幡大神の御加護と、豊前の宇佐八幡宮の御分霊をこの地に祀ったとされる。


のんびり走る世田谷線

八幡宮を出て、世田谷線と並行する招き猫キャラクターの商店街を歩くと小田急線「豪徳寺」駅、そこからひと駅で「梅まつり」の時期賑わう「羽根木公園」のある「梅ヶ丘」だ。
650本の梅を目当てに毎年期間中30万人余りが訪れる。

梅ヶ丘と言えば、行列が尽きない美登利寿司の本店がある。
大きなネタに魅かれた行列が、長く伸びているのもこの辺りの名物だ。


梅ヶ丘に本店がある「美登利寿司」